この頃から、ときどきおなかの張り(子宮収縮)を感じます。からだも重くなり、腰痛や痔などが出やすくなってきます。腰痛や恥骨痛がひどくなる前に、骨盤ベルト等の対処をおすすめしています。診察時に医師にご相談ください。また、できるだけ安定感のあるくつを履きましょう。そして、適度にからだを動かし、食事は塩分をひかえ、妊娠高血圧症候群の予防を心がけましょう。
※骨盤ベルトは当院でもお求めになれます。
妊娠編
妊娠中期 妊娠7ヵ月(24〜27週)
この時期
- 診察内容
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- 病気にかかりやすくなります。
- 妊娠中は、新陳代謝が活発なため細菌が繁殖しやすい、からだや内臓への負担が大きい、胎児に栄養をとられて栄養欠乏症を起こしやすいなどの理由から、さまざまな病気にかかりやすくなります。正しい知識を持って、病気の予防を心がけましょう。
妊娠中期〜後期:起こりやすい症状・病気
おかしいと感じたら、早めに医師に相談し、予防や治療に努めましょう。
便秘子宮の圧迫や運動不足から妊娠中は便秘になりがちです。また、ふだんから便秘気味の方は重症になることもあります。規則正しい食生活や運動を心がけても改善がみられない場合は、医師にご相談ください。
膀胱炎・腎盂炎子宮が大きくなると膀胱が圧迫されて頻尿になってきます。トイレに行きたいと感じたら、がまんはいけません。この病気は再発することが多いので治療後も気をつけましょう。
貧血胎児は母体から鉄分を吸収するため、妊娠中はどうしても鉄分不足になりがち。妊婦さんの50%が貧血になるともいわれています。貧血は軽く考えられがちですが、悪化すると分娩時に異常出血や胎児仮死につながることもある、こわい病気です。貧血検査で血液の状態をチェックしましょう。
トキソプラズマ症ペットを媒介して発症します。妊娠中にはじめてこの病気にかかると、赤ちゃんの脳や目に異常を生じることがあります。症状自体はかぜのようなもので気づかない人もいますが、母子感染の場合は子どものほうが重症になります。妊娠中は、ネコ科動物のフンなどに手を触れたり、生肉を食べるのは避けたほうがよいでしょう。
カンジダ症妊娠中はおりものが多くなり、外陰部や腟が細菌繁殖しやすい状態になります。ここにカンジダというカビの一種が増殖するのが、カンジダ症。外陰部や腟にかゆみがあり、白いおりものが増えます。放っておくと腟が炎症を起こしてしまいます。性器を常に清潔に保ち予防することが大切です。
外陰炎・外陰湿疹外陰部や腟がおりものにかぶれてかゆくなったり腫れたりします。こまめに下着をかえたり、入浴することで予防し、異常が出たら早めに医師にご相談を。軟膏などで治療します。
クラミジア感染症子宮の入口に微生物がついて炎症を起こす病気です。感染すると子どもが結膜炎になったり、無熱性肺炎になることがあります。セックスでうつるため、パートナーと一緒に治療しなくてはいけません。