妊娠編

妊娠前期 妊娠3ヵ月(8〜11週)

この時期

胎盤が成長するにつれて、つわりがひどくなり、精神的にも不安定になりがちです。便秘や頻尿になる場合も。流産の危険性があるので、徴候(出血・下腹部痛)を見のがさないようにしましょう。
注意したいこと
  • レントゲン撮影
  • ビタミンAのとりすぎ
  • 過激な動作
  • 過労
  • 薬の服用
水分摂取量には制限がありませんので、しっかり補給しましょう。
診察内容
  • 問診
  • 内診
  • 尿検査
  • 超音波検査
  • 血圧測定
  • 体重測定
[妊娠初期検査]
  • 血液検査
    貧血検査/血糖検査/血液型検査(ABO式/Rh式)/不規則性抗体検査/B型肝炎ウイルス(HBs抗原)検査/C型肝炎ウイルス(HCV抗体)検査/エイズ(HIV抗体)検査/風疹抗体検査/麻疹抗体検査/水痘抗体検査/梅毒検査/HTLV-1抗体検査
  • ご希望の方は医師にご相談ください。
     NIPT
  • 腟分泌物検査
    クラミジア抗原検査/細菌培養検査
  • 子宮頸ガン検査
切迫流産に注意しましょう。
胎盤の完成していないこの時期は、流産の危険性があります。とくに10週までは慎重に行動しましょう。流産にはさまざまな原因があります。胎児や子宮に異常がある場合はやむをえませんが、妊娠中の無理や不注意での流産は極力避けたいですね。日常生活では過激な動作をひかえ、疲労をためないようにしましょう。

妊娠前期:注意したい症状

妊娠前期はとくに次のような症状に注意しましょう。
下腹部痛下腹部がちくちく痛んだり、激しい痛みがあるときは、すぐに医師の診察を受けましょう。下腹部が痛むのは切迫流産・子宮外妊娠・卵巣腫大などの場合があります。
せきかぜなどで激しいせきが出るときも注意が必要です。長く激しいせきは、体力を奪うだけでなく、流産を引き起こすこともあります。市販の薬を安易に服用せず診察を受けましょう。
出血この時期の出血は要注意。切迫流産や胞状奇胎・子宮外妊娠が疑われます。ただちに医師の診察を受けましょう。
つわり食事がとれない場合の急激な体重変化や水分がとれない状況時には、点滴のために入院が必要となることもあります。
胃痛つわりの時期に胃痛が起こることはめずらしくありません。妊娠に直接支障が出るものではありませんが、ひどい場合は医師の指導を受けてください。
おりもの平常時よりおりものが多くなりがちです。入浴・シャワーでからだを清潔に保ちましょう。外陰部にかゆみをおぼえたり、白いおりものが増えるときは、腟の炎症も疑われます。
貧血妊娠期間を通じて、貧血には注意が必要です。立ちくらみなどの症状が出たら要注意。妊娠期の貧血には鉄剤の服用も有効です。
高血圧妊娠前期に急激に体重が増加すると、血圧が上昇する危険があります。つわりがおさまったからといって、過食したりするのは危険です。